崔浩先生の五胡十六国時代講座   

崔浩先生の五胡十六国時代講座

start : 20071017 -
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管理者前言

 劉裕という人物を紹介するにあたり、そもそもの前提である五胡十六国時代についても併せて理解できる項目があるとよいだろう、と判断した。これもやはり自分の勉強、整理のために解説するので、原則として間違い上等、ご指摘ください、の方針である。また、元々がカクヨムと言う小説投稿サイトでの公開なので、多少キャラ付けが激しかったり必要ない事まで言い切っていたりするのだが、その辺りは笑ってお流し願いたい。


五胡十六国時代のあらまし
序言
西晋天下統一~前秦華北統一
淝水の戦い~北魏華北統一
余談(南北朝時代のあらまし)

人物録
序言
君主録
 西晋
宣帝  景帝  文帝  武帝  惠帝  懷帝  愍帝
 東晋
元帝  明帝  成帝  康帝  穆帝  哀帝  廢帝  簡文帝  孝武帝  安帝  恭帝
 前涼
張軌  張寔  張茂  張駿  張重華  張耀靈  張祚  張玄靚  張天錫
 西涼
李暠  李歆
 漢(前趙)
劉淵  劉聡  劉曜
 後趙
石勒  石虎
 前燕
慕容廆  慕容皝  慕容儁  慕容暐
 前秦
苻洪  苻健  苻生  苻堅  苻丕  苻登
 後秦
姚弋仲  姚襄  姚萇  姚興  姚泓
 成漢
李特  李流  李雄  李班  李期  李壽  李勢
 後涼
呂光  呂纂  呂隆
 後燕~北燕
慕容垂  慕容宝  慕容盛  慕容熙  慕容雲
 西秦
乞伏國仁  乞伏乾歸  乞伏熾磐
 南涼
禿髮烏孤  禿髮利鹿孤  禿髮傉檀
 南燕
慕容德  慕容超
 北涼
沮渠蒙遜
 夏
赫連勃勃
 鮮卑拓跋部
拓跋力微  拓跋悉鹿  拓跋綽  拓跋弗  拓跋禄官
 代
拓跋猗盧  拓跋普根  拓跋鬱律  拓跋賀傉  拓跋紇那  拓跋翳槐  拓跋什翼犍
 北魏
拓跋寔  拓跋珪  拓跋嗣  拓跋燾

顕名
王導  桓温  慕容恪  王猛  謝安

群雄
禿髪樹機能  司馬越  慕容吐谷渾  王浚  劉琨  劉庫仁  劉衛辰  馮跋

宰相
劉宣  陳元達  張賓  麴充  游子遠  庾亮  李農  尹緯  崔宏  劉穆之  王買徳  拓跋晃

名将
王弥  拓跋猗㐌  周玘  陶侃  祖逖  郗鍳  孔萇  慕容翰  庾翼・冰  賈堅  苻雄  鄧羌  桓石虔  謝玄  劉牢之  姚碩徳  姚紹  長孫嵩  王仲徳  到彦之  檀道済  于栗磾  沈田子・林子  王鎮悪  禿髪破羌

文官
司馬亮  范長生  續咸  劉弘  司馬穎  陸機  樊坦  温嶠  悦綰  趙整  郗超  桓沖  燕鳳  叱干阿利

列女
賈南風  羊献容  劉皇后  庾文君  荀灌  褚太后

文化人
仏図澄  王羲之  釈道安  鳩摩羅什  陶潜

翻弄
北宮純  劉超  謝艾  慕容桓  朱序  司馬休之  毛脩之  司馬楚之

佞臣
楊駿  司馬倫  靳準  麻秋  慕容評  竇衝  司馬元顕

逆賊
陳安  王敦  蘇峻  司馬勲  冉閔  苻洛  孫恩、盧循  慕容沖  桓玄

胡漢融合の階梯――崔浩先生 自序に代えて
余談(南北朝時代君主雑談)

事件簿(更新未定)
八王の乱
 五胡十六国時代の幕開けがクソアンドクソであることをしらしめる素敵イベントである。

・石勒
 永嘉の乱以降、と言いたいが、そもそも永嘉の乱の時点で石勒の存在感は普通にビッグネーム扱いである。どう考えても石勒という埒外にはひと項目を設けるべきである。

・東晋黎明
 永嘉の乱を生き延び、その後南朝貴族として蟠踞した名族どもの腐臭の淵源を辿る上でも、東晋黎明期のクソ貴族どもを把握するのは意外と益少なからぬ振る舞いであろう。つーか南朝貴族死ね。

・冉魏春秋
 劉聡、石勒の皇統レースはそれでも案外機能した。だが石虎と、「汚物は消毒だァー!」などと言いだした冉閔が割と全てをぶちこわしに掛かる。元々カオスなところに更にカオスを振りかけた冉閔は、やはり一代の英傑である。

・晋秦燕三国記
 冉閔排除後のうつくしき世界を巡る争いは、苻堅桓温慕容という、どう考えてもおいしすぎる鼎立を作り上げた。慕容が割とわちゃわちゃしていてオチ要員として機能している辺りさすがである。

・淝水
 前項の実質的な勝者である苻堅のオモシロ滑落記。結果だけを眺めればいくらでも苻堅を笑えるのだが、どう考えても東晋の抵抗がおかしい。赤壁よりも遥かに帰趨に納得が行かぬのがこの戦いであろう。そして後年の人間が納得行かぬような戦果を上げた東晋軍は、やはり、おかしい。

・北魏台頭
 東晋がどうおかしかろうと、道武が覇権を握ったのは遠からず淝水のお陰である。即ち案外東晋は道武の恩人である。道武明元太武の覇業を追い、東晋のことを忘れて我らが北魏の栄さかなるを称揚せよ。

・前涼
 乱世の能吏、張軌が端を開いた前涼は、ある意味では乱世の生き延び方を指南してもくれている。と言うより張軌以下張駿に到るまで名君祭過ぎるわ、名将謝艾の活躍が見事に衰運とリンクするわで、物語としてはかなりおいしすぎるのが、この前涼であろう。

・成漢
 李特一族対張欽、羅尚の年代記が熱い。李雄が一族の悲願である羅尚を打倒したのがまさにクライマックスである。ただし、以降はいかに桓温の噛ませ犬と化したかを綿々と綴ることに成り、別の面白さを提供するようになる。

・後涼春秋
 晋書を編纂したのが唐太宗李世民であり、またその李世民がこのパートのいち地方領主に過ぎぬ「李暠」を先祖と論っているのがとても面白すぎる。そう言う目線で後涼に端を発する涼州回りのドタバタ劇を眺めると意外と面白いのではないか、とは思っている。恐らく六鎮の乱の辺りの動機としても面白く読めるのであろう。
 が、とりあえず五胡十六国クラスタ的には地方自治体のオモシロ連鎖自爆という印象である。

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